XENO(ゼノ) カードゲーム ルール 基本的な立ち回り
中田敦彦さんが開発したカードゲーム「XENO」が面白い。
【ざっくりルール】
・10種類18枚のカードを使う
・一人1枚カードを持ち、自分のターンで山札から1枚引き、1枚使う
・最後に持っていたカードの数字が大きい人の勝ち
・カードにはそれぞれ効果があり、途中で勝負が決することもある
【カードの種類と効果】
①少年;革命:場に2枚目の少年が出されたとき皇帝と同じ効果が発動する。
②兵士;捜査:指定相手の手札を言い当てられると相手は脱落する。
③占師;透視:指定相手の手札を見ることができる。
④乙女;守護:次のターンまで効果を受けない。
⑤死神;疫病:指定相手に1枚引かせ、非公開のまま1枚を捨てさせる。
⑥貴族;対決:指定相手と手札の数字の大きさを比べ小さい方は脱落する。
⑦賢者;選択:次のターンで山札の3枚を見て1枚を選び取れる。
⑧精霊;交換:指定相手と手札を交換する。
⑨皇帝;公開処刑:指定相手に1枚引かせ、公開の上1枚を捨てさせる。
⑩英雄;潜伏・転生:場には出せない。革命、捜査、疫病などで脱落したとき転生することができる。皇帝に処刑されたときは敗北する。
【分類】
カードの効果の特徴で分類してみる
・相手を脱落させられるカード
②兵士;捜査:相手の手札を言い当てれば葬れる、⑩英雄だと転生される
⑥貴族;対決:相手の手札より数字が大きければ葬れる、逆なら即死のハイリスク
⑨皇帝;公開処刑:公開させた2枚の中に⑩英雄がいた場合葬れる
・カードを失わせるカード
⑤死神;疫病:相手が何を持ってるかは分からないが1枚捨てさせる
⑨皇帝;公開処刑:相手が何を持ってるか分かった上で1枚捨てさせる
①少年;革命:2枚目の少年が出されたとき⑨皇帝と同じ効果が発動する
⑧精霊;交換:手札の交換なので自分のカードが相手に渡るリスクがある
・リスクが伴うカード
⑥貴族;対決:対決を仕掛けて負けると即死
⑧精霊;交換:交換により相手に自分の手札がバレた状態でターンが終わる
⑩英雄;潜伏・転生:場に出せないので選択肢が無い
【解析】
中田敦彦さんがゲストを招いて行うXENOの対戦動画をYouTubeに上げている
これまでに4戦が行われているのだが、その全ての手を解析してみた。
例えば、⑤死神と⑧精霊が手札にある瞬間は5回訪れ、そのうち4回で⑤死神が場に出された。唯一の例外となったのは「中田敦彦vs堀江貴文 第一戦」で堀江さんが⑧精霊を場に出したが、これが敗着となっている。
このようにこのゲームでは2枚の手札からどちら1枚を選んで場に出すという画一的な行為が全てであり傾向ははじき出しやすくなっている。
使用カードは18枚と少なく、2人プレイなら最大で先攻7ターン後攻6ターンしかない(はず)。
【分析】
特徴を踏まえて相手の手から手札を読もう
温存されにくさ
最も温存されにくいのは①少年である。「中田敦彦vs伊沢拓司 第三戦」で伊沢さんが見せた大胆に⑨皇帝を使用する戦法が例外的だが、比較的どのカードと組み合わされても出されることが多い。数字も大きくないので終盤戦にとっておく必要性がないことと、1枚目は何の効果もないことで場に出しやすいカードである。一方、このカードは2枚目で出したときに公開処刑の効果を持つ特性があるのでそれを狙って温存する考え方も存在する。
次に温存されにくいのは④乙女と③占師である。④乙女は守備を固めるものなので次のターンまで安寧を得ることが出来るし逆に終盤にとっておくと自分からは何もしない一手の差で場を動かされてしまうリスクもあり、すぐ出される傾向にある。③占師は相手の手札を見ることが出来るので④乙女と同じくノーリスクである上に自らを有利とすることができるノーリスクハイリターンなカードである。その優位性を最大限に発揮するために序盤で使われるよりは中盤で攻撃の足掛かりとされる場合が多い。
次に⑦賢者も比較的出されやすい。次のターンで効果が発動されるので遅きに失するリスクはつきまとうが、基本的には自分を利するカードなので序盤~中盤に躊躇なく出される。山札が残り少ない終盤だと活用ができない意味もある。対人戦の場合、3枚からどの1枚を手札に加えるか選ぶ場面で相手に心情を読まれる点もリスクと言えよう。
⑤死神と②兵士は場面を選びつつ出されるカードである。⑤死神は相手にカードを引かせて捨てさせるのでノーリスクであり、リターンについてはあれば上々だ。使いどころや文脈が揃えば活用できるので少々温存されやすい。②兵士は相手のカードを言い当てると脱落させることが出来る、圧倒的にノーリスクで有利なカードである。ただ全く情報がない状態ではもったいないので温存されやすい。序盤に無駄打ちをしてこようものならその意図を深読みする価値はありそうである。
出しづらさ
⑧精霊は何とも出しづらいカードである。交換の効果を持つので必然的にお互いがどのカードを持っているのか分かる上に、次は相手のターンなので②兵士を引かれようものなら殺されてしまう。4人プレイなど人数が多くなればリスクはさらに高まる。逆に言えば劣勢のとき一発逆転が可能なカードでもあるので、山札にあと何枚この⑧精霊が眠っているかは常に頭に入れてプレイングしたい。
⑥貴族は対決のカードである。2人プレイの場合勝敗が決するカードであり、そうやすやすと出せるカードではない。もし手札が⑥⑥になった場合対決を仕掛けざるを得ない状況になるなど常にリスクがまとわりつく。⑥貴族は早めに引いたとき連続して手札に残ることが多いので②兵士で無駄打ちをするときは「一応⑥」戦法が成り立つ。
⑨皇帝は公開処刑という効果もさることながら、自身の持つ数字の大きさと希少さから温存されることが多い。中盤から終盤にかけて自分に利するように場を大きく動かす一手となりやすい。ちなみに中田敦彦さんの対戦動画では⑨皇帝を最後まで温存して数字の大きさを比べて勝敗が決した試合はない。
⑩英雄は場に出すことができない。使うカードを選択することができないので実質的には試合の展開に身を委ねて運命の時を待つほかなくなる。自分自身のリアクションによっては⑩英雄を持っていることがバレかねず、迷ったりフェイクの理論立てを披露して悟られないようにするプレイング技術が求められる難儀なカードである。最後まで隠し持って勝てると嬉しい。
【組み合わせ】
組み合わせごとの推奨手
⑥貴族⑩英雄:⑥で対決を挑むと100%勝てる。他の選択肢は存在しない。
⑥貴族⑨皇帝:⑥で対決を挑むとほぼ勝てる。
⑥貴族⑧精霊:⑥で対決を挑むとまず勝てる。
②兵士③占師:③で相手のカードを見て②で刺す。
②兵士⑨皇帝:⑨で相手のカードを見て②で刺す。
①少年(2枚目)②兵士:①で相手のカードを見て②で刺す。
⑦賢者①,②,③,⑥,⑩:⑦で山札の3枚を見て上記の組み合わせを目指す。
②兵士⑧精霊:⑧で交換すると②で刺されるので②を出すしかない。
③占師⑧精霊:⑧で交換すると相手の元へ渡る③占師の効果を無効化できる。
場面ごとの推奨手
相手が④乙女を出した直後は④乙女:相手の手が意味を為さなくなる。6ターンほどで行う試合なので効率は大事である。
③占師、⑨皇帝などで手札を見られた直後は、山札から引いたカードではなく見られたカードをなるべく早く消費したい。