「秋元先生かるた」 を自分も考えてみた
向井地美音さんがとあるファンからの意見を取り入れて始めたお遊び「秋元先生かるた」を自分も考えてみました
「秋元先生かるた」とは、AKB48グループの楽曲の歌詞の中から
「あ」~「わ」 の50音から始まるフレーズを選ぶというもの。
今回は
・秋元康氏が作詞したもの
・AKB48グループの楽曲
の2点を満たす楽曲の中から自分の好きなフレーズを選びました。
動画、画像にまとめました ↓
それぞれのフレーズにコメントも後述しているので、再生してスクロールしてもらえれば
【 あ 】 あっちを向いたポニーテール ほっぺをわざと膨らませて
「 背中から抱きしめて」
いきなりの破壊力、不機嫌アピールを簡潔にかわいらしく伝えるまさに秋P力というフレーズ
【 い 】 「一緒に帰ろうよ ねえ毎日」君が僕に言った そう 笑顔で・・・
「 夏の前 」
恋が始まりそうな夏の前、"ねえ毎日"で両想いが確定するフレーズ、神です
【 う 】 潤んだ瞳に 涙は星の連なり あのオリオン座みたいに 2人は永遠になる
「 君が教えてくれた 」
涙を星に例えてオリオン座を回収してくるとは
男女が別れようとしている場面、綺麗に描かれすぎでしょう
【 え 】 永遠より12秒
「 12秒 」
表現が秀の逸すぎます、世界中で一番大切なダイヤモンド守らないとだめなのよ…
【 お 】 女は一度死んで そして また 生まれ変わる
「 Innocence 」
「12秒」のウブさと裏腹にこちらは踏み込んだエリア
"一度死んで" いかつい表現です
【 か 】 滑走路 青い光が夜空へと誘(いざな)って 知らない街へと飛ぶ
「 ジェラシーのアリバイ 」
誘導灯が流れていく夜の空港の景色が浮かび上がるので好きです
【 き 】 君にとっては ただのクラスメイト 同じ帰り道の 風のような存在さ
「 2人乗りの自転車 」
いや~切ない!
個人的にベスト1くらいに大好きなフレーズです
【 く 】 靴の紐を 直すふりして 愛しさ 我慢してた
「 抱きしめちゃいけない 」
この表現天才じゃないですか
【 け 】 携帯かけるより 渋滞のバスより 君が待つ場所まで 走る方がいいさ
「 青春のラップタイム 」
秋Pの詞で欠かせない"走る"は一つの大きなテーマですね
【 こ 】 校庭の楡(にれ)の木陰 リルケの詩集をめぐり 唇が動いている
「 恋を語る詩人になれなくて 」
『こ』はたくさん候補があるけれどこれにしました
楡、リルケの登場が決め手です。わざわざこの語彙を使って表現してるのが好きです
【 さ 】 さよならを言えば 自分の気持ち ちゃんと整理できたのだろうか?
「 大人列車 」
みーおんとなるべく被らないようにしていますがこの曲は譲れないのです
【 し 】 授業中 見渡せば 同じ制服着た 仲間たちが 大人に見える
「 桜の花びらたち 」
誰もが通る道、晴れがましくも寂しい独特な時間と空間が思い出されます
【 す 】 過ぎ去りし日 奪い合った レガシーとは 破滅への道
「 Ruby 」
一曲を通して分かりやすい表現のほとんどないRuby
昔奪い合った遺物が破滅へ導くとか意味わからん・・・
【 せ 】 世界のすべてを あきらめた時から 私は強くなれたよ
「 Make noise 」
実はネガティブ一辺倒な歌詞の中で微かな光明が届くのがここ
【 そ 】 そうか私 ずいぶん前から 横顔を 見てた気がする
「 スコールの間に 」
気付いちゃった瞬間の表現、"そうか"もいいし"横顔"もいい
【 た 】 太陽は輝きながら昇って 僕の夢 影にするんだ
「 ここにだって天使はいる 」
明るい曲調なのに闇を感じさせる曲、その象徴となるフレーズです
【 ち 】 近くのソーラーハウスの 屋根がキラキラと波のように 空の水面に光る
「 直角Sunshine 」
"空の水面に光る"って歌詞すごくないですか?
【 つ 】 強がりと泣き虫が この胸で喧嘩をしてる 聞き分けのいい未来が 間に入る
「 泣きながら微笑んで 」
すごい表現だよなあ、"聞き分けのいい未来"はどうしても外せないのです
【 て 】 手で包んだコーヒーカップ 心まで温かくなる熱伝導
「 星空のキャラバン 」
"心まで"の部分でそれ以外も温まっているのがわかる、場面転換をうまく伝えるフレーズです
【 と 】 ときめく理由が 急にスピード上げて 心のカーブを 近づいて来たんだ
「 奇跡は間に合わない 」
"風色バス停"で始まるオシャレな比喩随一の曲
【 な 】 なぜか大勢の人がみんなビーチタオル振って 僕に向かって合図しながら君のこと冷やかしてる
「 岸が見える海から 」
このかるたシリーズで一番思い入れがあるのがこの曲
このラスサビでストーリーが予想外のハッピーエンディングを迎えます
この曲だけでも覚えて帰ってください←
【 に 】 虹色のあの空へ 飛び方に迷っていた
「 夕立の前 」
恋が始まる心のざわつきを夕立で表現した一曲から印象的なフレーズを
【 ぬ 】 主のいない瓦葺き 石段に腰を掛けて 話しよう
「 潮風の招待状 」
難しい「ぬ」ですがこれを見つけたときはガッツポーズをしました
歌詞を通して読むと"話しよう"に深~い意味があるのが分かります
【 ね 】 ねえ そんなに悲しい目で 私を見つめないでよ 笑顔見せて
「 約束よ 」
メロディ含めて印象的で大好きなフレーズです
【 の 】 残る日を数え 寂しくなるより そばにいられるこの今を 大切にしよう!
「 春一番が吹く頃 」
卒業間近な世界観、ストーリーの根幹を担うフレーズです
【 は 】 走れ!私 愛のために 道を渡って 青春が息をする
「 RUN RUN RUN 」
"青春が息をする"の比喩が最高ですね
何かを求めて走って呼吸が荒くなっている状態が青春だとひしひし伝えてきます
【 ひ 】 他人事なのか? 自分か? 想像してるのは? この先にある 僕たちの天国へ…
「 考える人 」
考える人の像は制作者ロダンがモチーフにしたのが自分自身説とダンテ説があるそうです
二人の女性を前に葛藤する男性の心情が書かれています、歌詞的にも強い曲です
【 ふ 】 2人は そう 地球を共有する
「 重力シンパシー 」
バスの車内でストーカー的に運命を感じている主人公(年齢不詳)
"地球を共有"とは大きく出たもんです
【 へ 】 ベンチで寄り添う カップルたち 陽射しが輪のように 大事なもの包んでる
「 結晶 」
"輪のよう"で丸みを感じさせて、"包んでる"で温かさもプラス
心和らぐ一曲ですが冒頭でこの表現です
【 ほ 】 僕たちはどんなシュプールを 白い心の上に描けるのだろう
「 始まりの雪 」
シュプールとはスキーなどの滑走痕のこと、雪面を心情に例えています
限られた文字数で伝えるために普段耳にしない言葉が出てくるのは大好物です
『ほ』は選択肢が豊富にありますがこのフレーズで満足です
【 ま 】 窓に鈴なり 野次馬たちよ 耳の穴をかっぽじって聞け
「 オネストマン 」
"かっぽじって聞け"がきれいに音に乗っているのが技術だなーと思います
【 み 】 未来はいつも思ったよりも やさしくて 風景がふいに滲んで来る
「 Maxとき315号 」
『み』も多くの候補がありましたがこのフレーズには勝てないなあと
NGTはいろいろあってなかなか心躍らないですがこの曲だけは好きなんだなあ
【 む 】 向かいの校舎の2F(にかい) 左端の教室 カーテン膨らむ度に 窓際の席 あなたが見える
「 チャイムはLOVE SONG 」
万人に共通の景色を思い浮かべさせる力、ありありと発揮されています
神・歌い出しだと思います
【 め 】 巡る灯台の灯(ひ) 愛を頼りにして帰る
「 その先に君がいた 」
とても詩的な歌詞のSKE研究生楽曲です。
秋Pあるあるな砂浜、海、太陽で恋を表現するパターンの曲ですが灯台はレアなのでお気に入りです
【 も 】 師崎から向かってる 夏への一本道
「 羽豆岬 」
固有の地名を使っているからこそできる表現で、この言い方がちょうどいいローカル感まで生まれていて好きです
"夏への一本道"でスッと比喩を入れてきているのが秋Pさすがです
【 や 】 やばい 被害届を出すわけがない 身内が動くんだ わかるだろう?
「 下手を打つ 」
直接的な表現はしませんがけじめ、簀巻きなど極道の世界観
なかなか他にはありません
容赦の無さが面白くて好きです
【 ゆ 】 遊泳禁止の 立て札が拒絶してる あなたとの日々を 思い出させないように…
「 夏が行っちゃった 」
"遊泳禁止"というフレーズは他にもちらほら使われています、象徴的です
【 よ 】 夜のしじまに 空を見上げて 何を思うか? 光と光 連なる星に 神話を思い出す
「 Already 」
"夜のしじま"というフレーズに引き付ける力があります
そして"神話"でそれまでの空間的な広がりに加えて概念的な広がりまで与えられてすごい冒頭詞だなと思います
【 ら 】 ラッシュアワーの人の流れに わざと逆らうように 僕たちは手を繋いで 駅のホームから逃げ出す
「 電車を降りる 」
抗うとか逆行する表現として象徴的というか、一発で伝わるのがいいなと思います
【 り 】 流星のボートに乗って 星たちの海超えて ほらね 何だってできるよ
「 三日月の背中 」
意図的に比喩を楽しんでもらおうというテーマの好きなフレーズです
「三日月の背中を滑り」に続く歌詞なのでフレーズの抜き出しとしては妥協した部分です
【 る 】 ルート3 大人たちの説得なんか 速度制限の標識みたいなもの
「 黄昏のタンデム 」
こっちこそ「アクセルを全開にしてぶっ飛ばそう」に続くフレーズですが「る」が難しかったので苦肉の策です
秋Pには珍しく直喩表現ですが鉄板で好きな題材です
【 れ 】 冷蔵庫はいつだって「・・・(てんてんてん)」と何も言わず 私の勝手な話聞いてる 相棒みたいに
「 話し相手は冷蔵庫 」
「誇りの丘」公演から自分が好きな楽曲なんですが
"「・・・(てんてんてん)」"が一風変わっていて面白いです
【 ろ 】 廊下ですれ違ったら チャンスは逃がさない 一瞬の隙を見て 試してみるわ
「 ウインクは3回 」
「ろ」も難しかったです。
【 わ 】 私たちのカーブ 減速せずに走り抜けて行く 愛の答えなんてひとつじゃないよ 行き止まりまで
「 横須賀カーブ 」
秋Pの比喩表現について考えるときに自分が原点のように思うのがこの曲です
二人乗りのバイクがカーブに突っ込んでいく危うさが二人の関係性を表しています
「わ」は早い段階でこれに決まりました。
<感想>
あ、か、こ、し、と、な、ね、は、ほ、ま、み、わ 等
候補がたくさん出てくる人気物件の文字を見比べると個性が分かりやすく出るのかなと思います
逆に ぬ、め、も、る、れ、ろ 等
見つけるのが大変な文字は選択肢を多く持つのが大変ですね
ちょっと妥協しました
今になってみーおんのを見返すと
「し」の「7時12分の初恋は…」や
「た」の「大事な君だから次の夏までギンガムチェック」は
それでいいんだ、と思ったり
「こ」の「小麦色の跡を残す…」や
「み」の「未来はいつだって知らぬ間に近づき…」は
なるほどそういうのが好きなのね、と思ったり
「よ」の「夜明け白み始めた空はまだ空っぽで ここにどれだけの夢を見て」
は最強だなあと思いました。
このお遊びを通してこの曲のこのフレーズいいよね、というのを共有し合えたら楽しいなと思いました